平成29年11月より、主務省令で定められた基準に適合していると認められた、優良な監理団体・実習実施者に限り、さらに2年間の第3号技能実習を実施できることとなりました。
第3号技能実習を行うためには
第3号技能実習へ移行するためには、実習生が第2号技能実習で設定した目標=各職務についての3級の技能検定、又はこれに相当する技能実習評価試験の実技試験に合格することが必要です。また、第2号技能実習の修了後、実習生は1か月以上の帰国をすることが定められています
この帰国期間の後、速やかに第3号技能実習を開始するために第2号技能実習が修了する6か月前までには、これらの受検をすることを推奨します。
なお、第2号技能実習の期間中に受験できるのは2回までです。
(再受験が1回に限り認められます。)
技能実習計画の認定申請
第3号技能実習を開始するためには、技能実習計画の認定を受けなければなりません。
申請は、技能実習開始予定日の6か月前から可能ですが、「定められた1ヵ月以上の帰国期間」を考慮すると、第2号技能実習を修了する予定日の4ヵ月前までに申請を行うことが必要となります。
在留期間の満了日の3ヵ月前を過ぎてから申請をした場合、第2号技能実習が修了して1ヵ月以上の帰国の後、速やかに「技能実習3号」への在留資格変更許可を受けることが困難となる可能性があります。
そのため受検と申請は余裕をもったスケジュールで行うことが重要です。
第3号技能実習については、実習実施者を変更すること(転籍)が可能となっています。
この場合の技能実習計画の認定申請は、第3号技能実習を行う実習実施者が行わなければなりません。
申請された技能実習計画は、技能実習法に基づく基準に照らして審査が行われ、認定(あるいは不認定)の決定結果は機構より通知書が交付されます
在留資格の変更許可申請
第3号技能実習の技能実習計画の認定通知書を添付書類として、地方入国管理局に在留資格変更許可申請を行い、在留資格変更の許可がされると、第3号技能実習生として引き続き在留することが可能となり技能実習を開始することができます。
この第3号技能実習を修了するまでに、実習生は第3号技能実習で設定した目標(2級の技能検定、又はこれに相当する技能実習評価試験の実技試験の合格)の達成に向けて、技能を習得しなければなりません
。
監理団体の許可
監理事業を行おうとする者は、外国人技能実習機構へ監理団体の許可申請を行い、主務大臣の許可を受けなければなりません。監理団体として満たさなければならない要件は、技能実習法令で定められています。
監理団体の許可には、特定監理事業と一般監理事業の2つの区分があります。特定監理事業の許可を受ければ第1号から第2号まで、一般監理事業の許可を受ければ第1号から第3号までの技能実習に係る監理事業を行うことができます。
「優良」な実習実施者・監理団体について
実習実施者が第3号技能実習を行うには、外国人技能実習機構への技能実習計画の認定申請の際に「優良要件適合申告書(実習実施者)」を提出し、技能等の修得等をさせる能力につき高い水準を満たすものとして主務省令で定める基準に適合している実習実施者として、外国人技能実習機構から優良認定を受ける必要があります。。
また、監理団体が第3号技能実習の実習監理を行うには、外国人技能実習機構への監理団体の許可申請の際に「優良要件適合申告書(監理団体)」を提出し、技能実習の実施状況の監査その他の業務を遂行する能力につき高い水準を満たす監理団体として、主務大臣から「一般監理事業」の区分での団体許可を受ける必要があります。。
*「優良要件適合申告書」における合計得点が満点の6割以上であれば、優良な実習実施者・監理団体の基準に適合することになります。
*団体監理型で第3号技能実習を行う場合は、監理団体と実習実施者が共に上記「優良」である必要があります。
優良な実習実施者への拡充措置
新たな技能実習制度では、優良な監理団体・実習実施者に対して「A.実習期間の延長」や「B.受け入れ人数枠の拡大」などの制度の拡充が図られました。AまたはBを希望する場合は、外国人技能実習機構への技能実習計画の認定申請の際に「優良要件適合申告書(実習実施者)」を提出し認定を受ける必要があります。
A. 実習期間の延長
第2号技能実習を修了した技能実習生が、さらに技能等を熟達させるために、第3号技能実習に移行できます。移行するためには、実習実施者の優良認定と同時に、技能実習生本人が技能検定3級等(技能実習評価試験専門級)を取得している必要があります。一般監理事業許可を受けた監理団体の指導のもと、最大2年間の「第3号技能実習計画」を作成し認定を受けます。
なお、第3号技能実習生の受け入れを行う実習実施者は、第2号技能実習時と同一企業である必要はなく、技能実習生にも職業選択の自由が認められています。
B. 受入れ人数枠の拡大
基本人数枠のほかに、第1号から第2号までの区分に応じて、人数枠の拡大ができます。拡大を希望する場合は、一般監理事業許可を受けた監理団体の指導のもとで、各区分に応じて技能実習計画を策定し認定を受けます。具体的な受け入れ人数枠は次の表に基づきます。
常勤職員には、技能実習生(第1号及び第2号)は含まれません。
技能実習生(第1号)の人数が、常勤職員の総数を超えることはできません。また、第2号実習生数は常勤職員の総数の2倍、第3号実習生数は常勤職員の総数の3倍を超えることができません。
常勤職員とは、社会保険加入者数をいいます。
参考文献
技能実習生3号の注意点.pdf
关于新外国人技能实习制度.pdf